いろいろ置き場
なんか暗かったりするのが多いよ。あとは気に食わないから表に置こうとは思わないんだけどせっかく書いたからとかいうもの置き場。
2007.12.15
別れよう。
そんな言葉を電話越しに言うから俺はムカついて今すぐ会いたいと駄々を捏ねた。
通話口を叩く土砂降りの雨音に紛れ、銀時が溜め息をついたのがわかった。
待ち合わせた場所はもう雨が上がって月も出てた。明るい街灯が俺らを照らし出す。
銀時はさっきから馬鹿の一つ覚えみたく「ごめん」を繰り返してる。それ以外なんか言えねぇのかよ。
俺はずっと銀時を見ているのに目が合わない。
もう俺のこと見るのすらヤなのかよ。
そう言ってやろうかと思ったけどそんなこと言ったら泣かせてしまうかもしれないと思ってやめておいた。
あぁもうダメなんだって、すとんと理解した。わかんなかった問題がすんなりわかった時みたいな感覚。
なんで?
そんな問い掛けももう無意味だろう。きっと答えなんて返ってこない。
愛されることに慣れてたのかな。なんで勘違いしたんだろう。捨てられることなんかないと漠然と思ってた。所詮俺らは他人なのに。
「もういい…」
俺はそれだけ言った。ただそれだけの一言に、銀時の目は泣きそうに揺れた。けど、その目から涙が零れることはなかった。
「ごめんな」
最後にぽつりと、そう呟いて銀時は離れてく。俺はただそれを見送る。縋ったり、引き止めたりはしなかった。銀時も、決してこちらを振り返らなかった。
姿が見えなくなる。あぁ俺ももう行かなくちゃ。わかってる。わかってるけど。
この場から動けないのは俺の方だった。
そんな言葉を電話越しに言うから俺はムカついて今すぐ会いたいと駄々を捏ねた。
通話口を叩く土砂降りの雨音に紛れ、銀時が溜め息をついたのがわかった。
待ち合わせた場所はもう雨が上がって月も出てた。明るい街灯が俺らを照らし出す。
銀時はさっきから馬鹿の一つ覚えみたく「ごめん」を繰り返してる。それ以外なんか言えねぇのかよ。
俺はずっと銀時を見ているのに目が合わない。
もう俺のこと見るのすらヤなのかよ。
そう言ってやろうかと思ったけどそんなこと言ったら泣かせてしまうかもしれないと思ってやめておいた。
あぁもうダメなんだって、すとんと理解した。わかんなかった問題がすんなりわかった時みたいな感覚。
なんで?
そんな問い掛けももう無意味だろう。きっと答えなんて返ってこない。
愛されることに慣れてたのかな。なんで勘違いしたんだろう。捨てられることなんかないと漠然と思ってた。所詮俺らは他人なのに。
「もういい…」
俺はそれだけ言った。ただそれだけの一言に、銀時の目は泣きそうに揺れた。けど、その目から涙が零れることはなかった。
「ごめんな」
最後にぽつりと、そう呟いて銀時は離れてく。俺はただそれを見送る。縋ったり、引き止めたりはしなかった。銀時も、決してこちらを振り返らなかった。
姿が見えなくなる。あぁ俺ももう行かなくちゃ。わかってる。わかってるけど。
この場から動けないのは俺の方だった。
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2007.12.10
愛されるということは とても怖いことだ
大した荷物は持たず、代わりに通帳とカード、部屋に溜め込んでいた有り金全部を持って家を出た。
駅に向かい、券売機で一番高い切符を買う。そこがどんな場所だか、高杉はよく知らない。行ったこともなかった。
改札を通り、しばらくホームに座りぼんやりしていた。不意に携帯が振動して、見れば番号が表示されている。名前じゃなくてもわかる。銀時からだった。
「何だよ」
『…おまえさ、ハイ、とか、もしもしくらい言えよ』
「うっせぇな。なんだよ」
『や、何してんの』
「別に、なんもしてねぇ」
ホームにアナウンスが鳴り響く。
『何、おまえ駅にいんの』
「そうだよ」
『何処行くの』
「…さぁなぁ。何処だろうな」
『は?なんだよそれ』
訝しげな銀時の声に高杉は反対のホームに目をやった。電車が入ってくる。騒音で電話の声はかき消された。次いでこちらのホームにも電車が来ると告げられた。
高杉は足下に置いてあった鞄を手にゆっくりと立上がり、通話口に言った。
「なぁ銀時ィ」
『何』
「じゃあな」
『は?オ…』
耳から電話を離し、回線を断ち切った。
電車がホームに入って来る。一瞬遅れて風が高杉の髪を撫でる。
「じゃあな、銀時」
高杉はもう一度呟くと携帯をゴミ箱に投げ捨てた。履歴もアドレスももう既に全部消してある。あぁ最後にかけられた銀時の番号は残ってしまっているな。けどまぁいいだろう。
「…さよなら」
ゴミ箱に向かって呟くと、高杉は開かれた電車に乗った。
愛されるということは とても怖いことだ
幸せに満たされることで 溺れてしまう気がする
だから逃げるんだ 傷ついてしまう前に 失ってしまう前に
行き先なんてどうでもいい ただお前がいなければ
愛してる 愛してる愛してる 俺も おまえを けど
さようなら 俺を愛してくれた人
*―――――――――――*
その後、愛の力で銀時は高杉を探し出すと思う。
こういう突発妄想が頭をふわふわしてるのが現状。
大した荷物は持たず、代わりに通帳とカード、部屋に溜め込んでいた有り金全部を持って家を出た。
駅に向かい、券売機で一番高い切符を買う。そこがどんな場所だか、高杉はよく知らない。行ったこともなかった。
改札を通り、しばらくホームに座りぼんやりしていた。不意に携帯が振動して、見れば番号が表示されている。名前じゃなくてもわかる。銀時からだった。
「何だよ」
『…おまえさ、ハイ、とか、もしもしくらい言えよ』
「うっせぇな。なんだよ」
『や、何してんの』
「別に、なんもしてねぇ」
ホームにアナウンスが鳴り響く。
『何、おまえ駅にいんの』
「そうだよ」
『何処行くの』
「…さぁなぁ。何処だろうな」
『は?なんだよそれ』
訝しげな銀時の声に高杉は反対のホームに目をやった。電車が入ってくる。騒音で電話の声はかき消された。次いでこちらのホームにも電車が来ると告げられた。
高杉は足下に置いてあった鞄を手にゆっくりと立上がり、通話口に言った。
「なぁ銀時ィ」
『何』
「じゃあな」
『は?オ…』
耳から電話を離し、回線を断ち切った。
電車がホームに入って来る。一瞬遅れて風が高杉の髪を撫でる。
「じゃあな、銀時」
高杉はもう一度呟くと携帯をゴミ箱に投げ捨てた。履歴もアドレスももう既に全部消してある。あぁ最後にかけられた銀時の番号は残ってしまっているな。けどまぁいいだろう。
「…さよなら」
ゴミ箱に向かって呟くと、高杉は開かれた電車に乗った。
愛されるということは とても怖いことだ
幸せに満たされることで 溺れてしまう気がする
だから逃げるんだ 傷ついてしまう前に 失ってしまう前に
行き先なんてどうでもいい ただお前がいなければ
愛してる 愛してる愛してる 俺も おまえを けど
さようなら 俺を愛してくれた人
*―――――――――――*
その後、愛の力で銀時は高杉を探し出すと思う。
こういう突発妄想が頭をふわふわしてるのが現状。
2007.12.09
年齢は定めないけどとりあえず現代。
俺が欲しいもの、わかってるくせになんでくれないの。
「なぁ」
新聞を読んでいるがために丸くなっている背中に高杉は声を掛けた。
「何」
銀時は振り返らずに言葉を返す。
「好きっつって」
愛してるって言って。
丸い背中に手を伸ばしながら高杉は言う。
その言葉に銀時はうんざりと言った表情をしたが高杉には見えない。だが高杉には銀時の表情など手にとるように分かった。
何故ならこれはもう幾度となく繰り返されたやりとりだからだ。
「またかよ…」
「なぁ言って」
「………」
背中に耳をそっと押し当てて愛の言葉をねだる高杉に銀時は辟易する。だがなるべく苛立ちを面に出さないように努めて落ち着いた声を出そうとした。
「…嫌だよ」
「なんで」
「キャラじゃねぇし」
「なくていい」
言って。
高杉は繰り返す。銀時の苛立ちが募る。
「…嫌いだっつってんだろ。そういうの言葉にすんの」
高杉のことを本当に思っているからこそ、その思いが言葉にした途端に陳腐で安っぽく意味のないものになってしまうことを銀時は何より恐れている。
だけど。
「けど聞きてぇ。おまえの口から、好きって言われてぇんだよ」
だから言えよ。
静かに降り積もる言葉に銀時が埋もれてしまう前に、銀時は背中に張り付いていた高杉を身を捩り肘を使い強引に引き剥がした。
「しつけぇんだよ…!」
自分から離れた高杉をそのまま床に突き飛ばす。
力任せの銀時の行為に無防備だった高杉は派手にくずおれた。一度小さく呻いて、じっとして動かない。片手で体を支えながらもう片方で口許を押さえている。
肘が高杉の顔に当たってしまったことに銀時は気付いていたが、俯いている高杉に手を差し延べることもなくただ黒髪を見下ろしていた。
高杉は銀時が大丈夫かと尋ねて優しくしてくれることを期待しているのだと嫌という程わかっていた。だから銀時はその期待を全部切り捨てる。
「俺、おまえのそういうとこ、すっげー嫌い」
「………」
そう言って銀時が部屋を出て行くのを、高杉は俯いたままちゃんと把握していた。
痛みを訴える口許に触れた手は薄い血で汚れた。当たりどころが悪かったらしく切れてしまった。別にそんなのはどうでもいい。
銀時が言葉など無意味だと考えている人種だということなど、高杉だってちゃんとわかっている。
けれど高杉は言葉を必要とする人間なのだ。だから愛していると言ってもらいたい。たとえそれが銀時にとって意味のないものでも、高杉にとっては自分を包む柔らかな毛布になるから。
たった一言、それだけでいいのに。どうして言ってくれないんだろう。嫌いだとは簡単に口にするくせに。
視界が滲む。瞬きをすれば生温い滴が床で音をたて弾けた。
お願いだから、嘘でもいいから、好きだと言って
*―――――――――――*
こんな突発妄想。
高杉がごっさ女々しい!銀さんがなんか酷い!
銀さんもちゃんと高杉のこと好きなんだよ。けど言葉にしたくない、うちに抱えて大事にしていたいものを高杉が無理やり言葉にさせようとするからイラっとね…!(無駄に必死のフォロー)
でも愛の言葉を軽々しく口にするのもどうかと思うけど、一人で抱えてようとするこの銀さんは高杉のことを思ってるんじゃなくて高杉のことを好きな自分を愛してる気がしなくもない。あれ…?おかしいな…そんなはずじゃ…。
ちなみにこの高杉が原作の高杉とはかけ離れてるのを自覚してるから現代ぱられるなんかに逃げてるんだよ!
そして霜はさりげなく二人は同棲or半同棲してるとみた!真相は如何に。
俺が欲しいもの、わかってるくせになんでくれないの。
「なぁ」
新聞を読んでいるがために丸くなっている背中に高杉は声を掛けた。
「何」
銀時は振り返らずに言葉を返す。
「好きっつって」
愛してるって言って。
丸い背中に手を伸ばしながら高杉は言う。
その言葉に銀時はうんざりと言った表情をしたが高杉には見えない。だが高杉には銀時の表情など手にとるように分かった。
何故ならこれはもう幾度となく繰り返されたやりとりだからだ。
「またかよ…」
「なぁ言って」
「………」
背中に耳をそっと押し当てて愛の言葉をねだる高杉に銀時は辟易する。だがなるべく苛立ちを面に出さないように努めて落ち着いた声を出そうとした。
「…嫌だよ」
「なんで」
「キャラじゃねぇし」
「なくていい」
言って。
高杉は繰り返す。銀時の苛立ちが募る。
「…嫌いだっつってんだろ。そういうの言葉にすんの」
高杉のことを本当に思っているからこそ、その思いが言葉にした途端に陳腐で安っぽく意味のないものになってしまうことを銀時は何より恐れている。
だけど。
「けど聞きてぇ。おまえの口から、好きって言われてぇんだよ」
だから言えよ。
静かに降り積もる言葉に銀時が埋もれてしまう前に、銀時は背中に張り付いていた高杉を身を捩り肘を使い強引に引き剥がした。
「しつけぇんだよ…!」
自分から離れた高杉をそのまま床に突き飛ばす。
力任せの銀時の行為に無防備だった高杉は派手にくずおれた。一度小さく呻いて、じっとして動かない。片手で体を支えながらもう片方で口許を押さえている。
肘が高杉の顔に当たってしまったことに銀時は気付いていたが、俯いている高杉に手を差し延べることもなくただ黒髪を見下ろしていた。
高杉は銀時が大丈夫かと尋ねて優しくしてくれることを期待しているのだと嫌という程わかっていた。だから銀時はその期待を全部切り捨てる。
「俺、おまえのそういうとこ、すっげー嫌い」
「………」
そう言って銀時が部屋を出て行くのを、高杉は俯いたままちゃんと把握していた。
痛みを訴える口許に触れた手は薄い血で汚れた。当たりどころが悪かったらしく切れてしまった。別にそんなのはどうでもいい。
銀時が言葉など無意味だと考えている人種だということなど、高杉だってちゃんとわかっている。
けれど高杉は言葉を必要とする人間なのだ。だから愛していると言ってもらいたい。たとえそれが銀時にとって意味のないものでも、高杉にとっては自分を包む柔らかな毛布になるから。
たった一言、それだけでいいのに。どうして言ってくれないんだろう。嫌いだとは簡単に口にするくせに。
視界が滲む。瞬きをすれば生温い滴が床で音をたて弾けた。
お願いだから、嘘でもいいから、好きだと言って
*―――――――――――*
こんな突発妄想。
高杉がごっさ女々しい!銀さんがなんか酷い!
銀さんもちゃんと高杉のこと好きなんだよ。けど言葉にしたくない、うちに抱えて大事にしていたいものを高杉が無理やり言葉にさせようとするからイラっとね…!(無駄に必死のフォロー)
でも愛の言葉を軽々しく口にするのもどうかと思うけど、一人で抱えてようとするこの銀さんは高杉のことを思ってるんじゃなくて高杉のことを好きな自分を愛してる気がしなくもない。あれ…?おかしいな…そんなはずじゃ…。
ちなみにこの高杉が原作の高杉とはかけ離れてるのを自覚してるから現代ぱられるなんかに逃げてるんだよ!
そして霜はさりげなく二人は同棲or半同棲してるとみた!真相は如何に。
2007.12.08
パラレルですよ。
舞姫はとても神聖な存在で誰も見ちゃいけなくてなー、村のトップしかその姿を見られないのだわー。いつも村の奥のお社にいるの。深窓の姫的なね。
年に一度神様に踊りを捧げるときにだけ人前に現れるんだけど、顔を隠してて誰もその顔を見たことがないと言う幻の存在なわけですよ。
んで村の青年銀時は舞姫が踊ってるのを遠目に見ててなー。別に特別何の感情もなく見てたのな。踊り終わってすぐに連れてかれる舞姫見ながら「見世物にされてる籠の鳥みたい」とか思うくらい。あと踊りはすごい上手で綺麗だったなー、と。
んで。ある日銀時は村の奥をうろうろしてたのだよ。んで、なんとなくお社のそばを通って、あーそういやここに姫さんいるのかーとか思いながら覗いてたら姫さんを見ちゃったんだよ。言わずもがな舞姫は高杉、姫ちゃうやん、男やん。
まだ少年でな、それほど体型も男っぽくないんだけどやっぱ男でな、姫=女だと思っている銀時は高杉が舞姫だとは思わず声をかけるの。
「おまえ姫さん見たことある?」って。
舞姫は誰とも口を聞いちゃいけなくてな、高杉は無視して中に引っ込むんだけど、銀さんはずーっと聞いてくるの。
「おまえ其処の奴?」「見ねぇ顔だなあ」「姫さんって別嬪?」「姫さんナイスバディ?」「誰にもいわねーから教えてよ」
高杉ずっと無視してるんだけど、初めてお社の人以外の声を聞いたからその存在が気になるんだよ。でも顔出さない。ばれると怒られちゃうから。
そのうちお社の人が来て銀時追い払うの。あーぁ、行っちゃった。ちょっとがっかりな高杉。
舞姫は本当はやっぱりお社の娘がなるんだけど、その娘が病気で死んじゃってな、身寄りのない多分遊女とかそんなんの望まれず生まれた子である高杉が舞姫としてどっかから此処に連れてこられたのだよ。
んで超踊りの特訓。スパルタ!毎日しごかれて足の裏は皮がむけてるしいつも叩かれるから全身あざだらけの傷だらけ。やられすぎて踊るのも大変だけど踊らないとまた酷い目にあうから頑張って踊ります。
銀時がひょこっとやってきてなー、連日通ってくるようになるんだよ。銀時、ちょっと高杉が気になる模様。
相変わらず隠れてる高杉だったけどそのうちだんだん返事するようになって顔出すようになって廊下に出てくるようになって笑うようになるんだ。
会話してても高杉がまだ舞姫だと気づかない銀時。けど二人の関係(ただお話しするだけ)がお社の人にばれて二人は引き裂かれてしまうのです。
んで二度と会えないようにされてしまうんだけど、銀時はうろうろしてまた会う気満々だよ。一方高杉はめっちゃ怒られる。酷い目にあう。痛い!もう二度と外の人と関わらないように誓わされる。
まだうろうろする銀時。風が吹いて簾が動いて舞の練習をしてる高杉を目撃。やっと高杉が舞姫だと気づく。遅い!
けど高杉、成長すればそりゃ男の子っぽい体型になってしまうわけでしていくら体のラインがあまり出ない舞姫の衣装でも骨格的に無理が生じてきてしまうわけで舞姫としていられなくなってしまったら高杉はもう用済みなのであります。居場所をなくしてしまうわけですね。
そんな事情と、優美な踊りの裏に隠された過酷な練習を知った銀時は高杉を連れ出そうと目論むわけでありまして愛の逃避行と相成るのです。銀時は白き虎となればいいわけです。
そんな妄想。
THE BACK HORNの「舞姫」を歌ってたらな、ふと頭をよぎってな。
舞姫はとても神聖な存在で誰も見ちゃいけなくてなー、村のトップしかその姿を見られないのだわー。いつも村の奥のお社にいるの。深窓の姫的なね。
年に一度神様に踊りを捧げるときにだけ人前に現れるんだけど、顔を隠してて誰もその顔を見たことがないと言う幻の存在なわけですよ。
んで村の青年銀時は舞姫が踊ってるのを遠目に見ててなー。別に特別何の感情もなく見てたのな。踊り終わってすぐに連れてかれる舞姫見ながら「見世物にされてる籠の鳥みたい」とか思うくらい。あと踊りはすごい上手で綺麗だったなー、と。
んで。ある日銀時は村の奥をうろうろしてたのだよ。んで、なんとなくお社のそばを通って、あーそういやここに姫さんいるのかーとか思いながら覗いてたら姫さんを見ちゃったんだよ。言わずもがな舞姫は高杉、姫ちゃうやん、男やん。
まだ少年でな、それほど体型も男っぽくないんだけどやっぱ男でな、姫=女だと思っている銀時は高杉が舞姫だとは思わず声をかけるの。
「おまえ姫さん見たことある?」って。
舞姫は誰とも口を聞いちゃいけなくてな、高杉は無視して中に引っ込むんだけど、銀さんはずーっと聞いてくるの。
「おまえ其処の奴?」「見ねぇ顔だなあ」「姫さんって別嬪?」「姫さんナイスバディ?」「誰にもいわねーから教えてよ」
高杉ずっと無視してるんだけど、初めてお社の人以外の声を聞いたからその存在が気になるんだよ。でも顔出さない。ばれると怒られちゃうから。
そのうちお社の人が来て銀時追い払うの。あーぁ、行っちゃった。ちょっとがっかりな高杉。
舞姫は本当はやっぱりお社の娘がなるんだけど、その娘が病気で死んじゃってな、身寄りのない多分遊女とかそんなんの望まれず生まれた子である高杉が舞姫としてどっかから此処に連れてこられたのだよ。
んで超踊りの特訓。スパルタ!毎日しごかれて足の裏は皮がむけてるしいつも叩かれるから全身あざだらけの傷だらけ。やられすぎて踊るのも大変だけど踊らないとまた酷い目にあうから頑張って踊ります。
銀時がひょこっとやってきてなー、連日通ってくるようになるんだよ。銀時、ちょっと高杉が気になる模様。
相変わらず隠れてる高杉だったけどそのうちだんだん返事するようになって顔出すようになって廊下に出てくるようになって笑うようになるんだ。
会話してても高杉がまだ舞姫だと気づかない銀時。けど二人の関係(ただお話しするだけ)がお社の人にばれて二人は引き裂かれてしまうのです。
んで二度と会えないようにされてしまうんだけど、銀時はうろうろしてまた会う気満々だよ。一方高杉はめっちゃ怒られる。酷い目にあう。痛い!もう二度と外の人と関わらないように誓わされる。
まだうろうろする銀時。風が吹いて簾が動いて舞の練習をしてる高杉を目撃。やっと高杉が舞姫だと気づく。遅い!
けど高杉、成長すればそりゃ男の子っぽい体型になってしまうわけでしていくら体のラインがあまり出ない舞姫の衣装でも骨格的に無理が生じてきてしまうわけで舞姫としていられなくなってしまったら高杉はもう用済みなのであります。居場所をなくしてしまうわけですね。
そんな事情と、優美な踊りの裏に隠された過酷な練習を知った銀時は高杉を連れ出そうと目論むわけでありまして愛の逃避行と相成るのです。銀時は白き虎となればいいわけです。
そんな妄想。
THE BACK HORNの「舞姫」を歌ってたらな、ふと頭をよぎってな。
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