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いろいろ置き場

なんか暗かったりするのが多いよ。あとは気に食わないから表に置こうとは思わないんだけどせっかく書いたからとかいうもの置き場。

2025.06.26
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2007.08.24
鼻歌を歌いながら金時は店の裏でくつろいでいた。
誰とでも寝ていいとは言ったが、本当に高杉が他の誰かと寝たらきっと寝た奴を殺したくなるくらい憎むんだろうなと正直なんであんなことを言ってしまったのか後悔していた。
だが、高杉は金時以外誰かと寝ることもなく毎週金曜金時の家で変わらず金時の帰りを待っている。
高杉はワガママさが増したような気がするがその分よく笑うようになった。やっと素顔の高杉に触れているようでなんだか嬉しい。
「随分とご機嫌だな。この逃亡者が」
「まぁな~、って、ヅラかよ。んだよ悪いかよ」
心底ウザいと思っている長髪を見ただけで金時は顔をしかめた。だが上機嫌さのが勝っている今はそこまで邪険にせず正面のソファに座っても文句は言わない。
「なんでも貴様、惚れた相手のために二度も仕事をすっぽかして駆け付けたらしいな。噂になっているぞ」
「あぁ?あー、そう、金さん愛に生きることにしたから」
「そんなことでNo.1の座を守れるのか。くるくるパーの貴様だ。此所でしか生きられまい」
「あ?くるくるパーってなんだ?天パか?天パのこと言ってんのか?それとも馬鹿って言いてぇのか?」
「両方だ」
「両方かよ!」
イチイチ人をイラつかせるこの男に金時は舌打ちする。
「ま、ちょっとは売り上げに響くかもしんねーけど、いいんだよ、俺基本友情営業だから。女の子たちも俺の恋応援してくれてっから。愛さえあれば、ラブイズオッケー」
「ならいいけどな」
桂の溜め息に、心配してくれているのだと悟る。
「ヅ…」
「ところで貴様がそんなに惚れ込む相手とはどんな奴なんだ?」
「あ?どんなって…おまえもよく知っ…」
あっさりと答えようとしたそのとき金時は気付く。そうだ、こいつは高杉の近所の兄貴だった。
「俺もよくし…?」
「お…、前もよく知ってるそば屋の店員の子に似てる気がしたけどやっぱ全然似てねぇわ、うん」
「なんだそれは」
桂が首をかしげるのに、どんなんだっていいだろとりあえず人妻じゃねぇよと金時はごまかす。
(危ねぇー…!そうだよこいつ高杉が夜遊びしてるって怒ってたんじゃん。それで俺高杉のこと知ったんじゃん…!)
内心汗をだらだら垂らしながら、何食わぬ顔でさりげなく桂に尋ねる。
「んなことよりよ、てめぇが前に言ってた近所のガキんちょ、ほら、なんつったっけ、歌舞伎町で夜遊びしてるっつってたやつ」
本人に聞かず桂から高杉のことを聞き出そうとする自分は、とてもずるい。そう思う。
「? 高杉のことか?」
「そうそうそいつ。あれからどうした?」
「…随分と前の話を持ち出してきたな…。最近はちゃんと家にいるようだが、土日は姿を見掛けないな…全く、何処で何をしているんだか…」
桂はハァと眉間にシワを寄せ頭を押さえる。
そんな桂に金時はふと思ったことを重ねて問い掛けた。
「…なんでんなにあいつのこと気にすんだ?別にただの近所のガキってだけなんだろ。あっちだって高校生にもなりゃ反抗期で近所付き合いなんてめんどくせーとか思う年頃だろ」
「あいつは小さな頃から一人暮らしも同然なのだから、俺が気にかけてやって当然だろう」
「一人暮らし…?小さな頃から…?」
高杉は母親を早くに亡くし、父親は仕事で家を空けることが多い、というよりも家にいることの方が少ないのだと桂は言った。
知らなかった。高杉は何も語らない。自分のことも、家族のことも。
「………」
「小さい頃は小太兄小太兄とよくなついていたんだ。今はちょっと反抗期の最中だが、いつかまたきっと分かりあえる。親子とはそういうものだろう」
「は?…親子?」
「あぁ。あいつの父親が家を空けている間は、俺があいつの父親代わりだ」
「………」
きっぱりと言い放たれたその言葉に金時はとっさに桂から顔を背けて冷や汗を垂らした。
(言えねぇー…!口が裂けても高杉に手ェ出してたなんて絶対ェ言えねぇ。絶対ェ殺されるよこいつ絶対娘はやらんの頑固親父だよ!婚前交渉なんて以ての外だよォォオ…!)
「? 金時?」
一人苦悩している金時に桂は訝しげな目を向ける。
「は?へ、へぇー…、俺はおめぇみてーのが父親なんて絶対ェやだけどな」
「俺だっておまえのような息子は嫌だ」
「俺がおまえみてーなのが父親なのが嫌だって思ってる方がおまえが思ってるより嫌だって思ってるね」
「いいや、俺が思ってる方がより嫌だと思っている」
「はぁ?!んなわけねーだろ。俺の方が…」
「何を言う、俺の方が…」



×××××××××××××
なんかもうタルくなった。勢いで書かないとダメね。
ヅラを絡めてみたかったの。頑固親父なヅラが。冷や汗だらだらな金さんが書きたかったの。
高杉の設定なんて、これ書いてる時に作ったいい加減なものだからね。くたばれ私。

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